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バドミントンのメモ

内的なもの

動機

 色々な選手を見てきて、人の数だけ内的な面白さがあるので、なんとなくそれについて振り返ってみたいなと思い、適当に書きます。

天才的な選手

 今まであってきた選手の中でも、天才的だという選手は数人ぐらいです。本当に先天的なものなのか、経験がそうなのかはわかりませんが、とりあえず天才的というしかないセンスでした。

 共通的としては「覚えるのがひたすら早い」ということです。

 ハイバックの打ち方にしても、打点の取り方、グリップの握り方とか、何を教えても5分ぐらいで実現できてしまいます。ほかの人は1時間とか、2時間かかる部分を見ただけで迷わずやってしまえる。

 あるいは1か月会うごとに全く別次元のスピードになっていたり、打つタイミング変わっていたりしました。対戦しても、毎回別人とやっているように少しずつ苦戦して、最後には一気に引き離される感じです。

 運動回路がとても優れているというのが一番合っている気がします。

 こういう選手を見ていると上達するというのは、時間をかけるものではなく、一瞬でつかみ取るものだと思いますね。拾うのがとてもうまいかどうかです。

メンタルお化け

 メンタルが強い選手は何パターンかいました。

ヒーローになり切る

 これは自分が努力すればだれにも負けないと信じ切っているタイプですね。実際のところ、勝つか負けるかは実力通りなのですが、最後の1点まで負けることを想像していないという強さがありました。

 1球ごとに叫んだり、1球ごとに感情を爆発させているので、相手が結構飲まれてしまって、勢いで勝ち切るというのは見た気がします。

 外から見ていて本当に大丈夫か?と思うのですが、こういうタイプは面倒ではありました。

ずっと冷静

 こちらは強い選手は大体同じです。勝負所を見逃さないタイプ、ずーっと調子が変わらないタイプがいますが、どちらにせよやるべきことを常にやるタイプです。

 普通はやはり点を取りたい場面で焦ったり、ミスを怖がったりしますが、こういう選手はそういう妥協はしません。

 自分が打てるコースに、今まで通りのテンポで1番嫌なところを攻め続けてきます。なので、逆転がかなり多い印象です。

 相手が先に焦ってしまうと、一瞬で飲んでしまうという感じです。同じ冷静さで挑まないと負けます。

ずっと緩い人

 テンポが一向に上がらない人もいますね。相手が早くても、ハイバック、山なりのネット、ハイクリアを延々と打ち続けたりして、フットワークもタッチも全く上がってこないんですね。

 打点が下でもフェイントを入れてくるし、焦りもなく、この人ミスすることあるのか?と思されるぐらい、ひたすらゆっくり正確です。

 相手に全く合わせないメンタルを持っている人も強いです。

集中力

 ドライブで5分ぐらい打っていて、ほとんど浮いてこない、少しでも浮いてくると100%詰めてくるという選手がいましたが、あの人との基礎練習は本当に怖かったです。

 1球でも甘いと叩き潰すという雰囲気を練習中常にキープしていて、こちらが緩めるということを全く許してくれなかったです。

 逆に自分の先輩を素振りとフットワークが好きで、1時間とか2時間ぐらいずーっとゆっくりやって、「だいぶよかった」といって、そのまま帰ったりするような感じでした。

 メモを取っているのを見たことがないですし、人にあまり話さないのですが、ラケットの面を全部使う方法を研究したり、シャトルの切り方を何パターンも持っていて、研究時間だったのかなぁと思います。

 自分は、素振りでも30分ぐらいなので、いまだにあの人の集中力に追いつけていないです。

瞬間の変化

 ネットにシャトルがぶつかって変化しても、それを自由自在に打ち分けれる人がいました。

 あとは、ネットから近いなら半分ぐらいならネットインを狙って、プッシュかヘアピンを打てるとか。

 他には明らかにスイング中にラケットの軌道を変えれる選手もいますね。本人も絶対に他のシャトルを打つスイングをするつもりだったのに、本当に刹那で変えてしまえれるので、誰もわからないですよね。

 それ以前にオーバーヘッドを完全に体の後ろで打っていて、打点すらほとんど見せてくれない選手もいましたが……。

シャトルの軌道の描き方

 これはチームメイトがとってもうまいです。

 シャトルの組み合わせ方が異様に感覚と合わないんですよね。ドライブを打ってきたと思ったら、普通は前に詰めてきてプッシュ、ドライブだろうと思うのですが、次は緩いショートクロスか、ストレート系の捕まえにくいロブが来ます。

 そこで頑張ってクリアでつないだら、リバース系のストレートカットとか。スマッシュという風に感じさせておいて、全く想像しない球が打てます。

 慣れたらそこそこ取れますが、こう打てばこう来るというイメージを全く共有していない感じで、読んだら取れません。

 追い込んだ状態からクロススマッシュはざら、スマッシュで差し込んでもクロスドライブが来たりします。

まとめ

 色々な強さの形があって、それは技術でなくて内面的な力からきているものも多いと思います。

 だから、色んな人と打って、色んな強さを知って、自分の強さを確認することがバドミントンの楽しみの一つじゃないでしょうか。