このテーマだけで数年研究しているぐらいなので書くことは尽きないのですが、要点だけ書きます。
よい立ち方とは何かというと、どの方向にでも素早く動ける姿勢です。
もう1つ付け加えるなら効率よくというのも条件に入りそうです。
これらの条件を満たすには、ぎりぎりまで力を抜いて、バランスをとって立つという方法しかないのではと思います。
地面を蹴るような動きになると蹴る>反動をもらうで2つの動きになる上に、足>腰>上体と力を伝えないといけません。
一方倒れるように動くなら倒れるという1つの動きだけで済みますし、全身のバランスで倒れるので力を伝える必要はありません。
なので素早くという条件は満たされます。
この立ち方をするとどういうことかというと、右に倒れそうなぎりぎりの状態と左に倒れそうなぎりぎりの状態を保つという感じになります。
保つというよりは波のように揺れているという感じが近いかもしれません。
テニスのサービスレシーブの時に横に揺れて構える選手が多いですが、あんなイメージです。
こうしているとすでに動いているので止まる>動くよりは早いですし、力も使いません。
あとは前後、上下についてもバランスを保ちながら立っているという形になります。
これをする条件は力を入れないということと、正しい姿勢でたつということです。
バランスを感知するには頭と筋肉の張力を感じる筋紡錘という2つが働いています。このうち、筋紡錘は力が入っていると機能しないので、全身の力が抜けていないと正確にバランスを保てません。
姿勢についてこれというのは難しいですが、下腹部に重心がかかって、背骨がまっすぐでかつ柔らかく動くような位置を探すと見つけやすいかなと思います。
細かいところはともかく、バランスが崩れそうな1点で立つという感覚は大事にしていくといいかなという気がしています。